anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

アナログ生活

最近、新聞やテレビでデジタル中毒、スマホ中毒なる言葉をよく聞きます。実際電車のなかでスマホをいじっている人は多いし、歩きながらスマホを見て事故にあったりするケースも増えているようです。それへの対応策として、デジタルデトックス(解毒)なる用語があり、米国ではそれ専門の診療所やホテルがあるそうです。

私自身も、スティーブ・ジョブズ率いるアップルのiPhoneに魅了され、いろいろなアプリをダウンロードして熱心に使っていた時期がありました。しかし今やiPhoneは、カメラ、メール読み(書くのはパソコン)、アプリ的には乗換案内、各種辞書、日経新聞、株価くらいしか使わなくなりました。これらもどうしても必要かと言えば、特に辞書新聞系はアナログ(紙)でも読めるし、なきゃないで何とかなると思っています。

テレビ(これをデジタルというかどうかはありますが)もNHKの朝のニュースと「八重の桜」くらいしか自分からは見ませんし(話題の半澤直樹、一度も見ておらず年上のオヤジにバカにされました)、パソコンもメールは仕事で使うだけでなるべく職場で完結させようとしていて、家では見ないように心がけています。仕事メールは携帯電話でも読めますが、これもなるべく避けるようにしています。スケジューラーは会社ソフトを使ってますが、結局プリントアウトして持ち歩いています。メモは一時期Evernoteを使いかけましたが、やはり手書きが便利ということで、バインダー方式のメモ帳に手書きで書き込みながら使っています。

ということで、私自身はどんどんアナログ化しています。便利な機能を使いこなせていないデジタル音痴オヤジ、という評価は甘んじて受けますが、留意しているのは、「情報の豊かさは注意の貧困をもたらす」(ハーバート・サイモン)、「情報と注意のトレードオフ」(楠木建)ということです。何も考えずに情報に接し続けると、情報の荒波に飲まれて洪水死しかねないという恐怖心があります。洪水死とはこの場合、何も考えなくなるということです。どうやったら必要な情報を注意深く意味ある形で取り込んでいって自分が納得できるアウトプットにつなげられるか、いろいろと試行錯誤しています。ポイントとしては「注意のフィルター」(楠木建)をしっかり認識して、そのフィルターに掛かる情報を強く意識して取り扱い、それ以外は殆ど聞き流すことだと思っています。

あとは所詮人生の時間に限りのあるなかで、いかに「注意のフィルター」=「自分にとっての旬のイシュー」を絞り込めるか、これが重要ですね。