anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

富士登山記

予告通り(笑)、富士山に登ってきました。いやー疲れました。ある程度予想はしていたものの、3,776メートルの日本最高峰への初登山は本当にシンドイものでした。

準備はそれなりにしました。富士登山の5点セットのうち、トレッキングシューズ、レインウェアは新調し、ザックは某商社からもらったノベルティ品、ヘッドライトは家にあった防災用を流用、ストックは登山用は高いので富士宮口新五合目の売店で木の杖を買いました。

朝6時にまず横浜に集合してバスで新宿に移動、そこで富士宮口行きのバスに乗り換えます。我々のツアーは総勢23名で、年齢は12歳から73歳まで、基本2名から4名までの親子、恋人、友人どうしのなかで、単独参加は73歳と50歳(私)の老年組(しかも二人とも初めての富士登山組)、米国人一人と韓国人三人も混じった多種多彩なメンバーでした。

登山ガイド一人、ツアーガイド二人を入れた一行が富士宮口新五合目のレストセンターを出発したのは12時5分。絶好の登山日和で、周りの風景(基本砂と岩しかありませんが)を楽しみながら、六合目、新七合目までは順調に歩みを進めました。

しかしながら標高3,000メートルを超える七合目からはだんだんと息苦しさを感じるようになり、ガイドさんの指導に従い、深呼吸、水分補給、お菓子などの行動食によるエネルギー補充を頻繁に行いました。30分に1回は休憩を入れてくれるなどのゆったり目のペースもあり、急傾斜で単調な上り道を前だけを見ながら一歩一歩進んで行きました。

午後5時30分、本日の宿泊場所である九合目の山小屋、万年雪山荘に到着しました。生まれて初めて山小屋に泊まりましたが、着替えもお風呂もなく二段ベットの狭いスペースに布団で6人でぎちぎちに詰め込まれ、夕食はインスタント風カレーのみ、夕食を6時に取り、消灯は8時、翌朝1時30分起床でした。快適とはいえませんが、これが富士登山の標準形なのでしょう。いくら疲れているといってもそんなに早くは寝れないので、標高3,400メートルで酒飲めばすぐ酔って寝れると思い、山小屋の食堂で日本酒とモツ煮(計1,600円!)を注文して飲みましたがあまり変わりませんでした。寝場所では右側の最年長73歳、左側の最年少12歳に囲まれ、寝たりウトウトしながら体力回復に努めました。

翌朝2時に山小屋を出発、真っ暗な登山道は、ご来光目指してヘッドランプを付けてピカピカさせている登山者で溢れていました。昨日は気温は低くても10度台でしたが、未明の九合目は寒い寒い、おそらく5度前後でしょう。レインウェアを着込んでなんとかしのげています。

寒さと疲労と昨日から続く高山病軽症に悩みながらも、ところどころ休みながら足を上方に動かし続けて約2時間半、4時半に富士宮口山頂にたどりつきました。メンバー全員で万歳三唱をして全員登山成功を祝いました。そのまま最高峰の剣が峰に移動し、早朝5時、富士山のご来光を臨むことが出来ました。きらきらした太陽の光が差し込んできた瞬間、身体の力が抜けるような気がしました。

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その後、噴火口周辺を一周するお鉢巡り(約3キロ、1時間半)にも参加し、日本最高地点から見る南アルプス、青木ヶ原樹海、山中湖などの絶景を楽しみました。下山は御殿場口から降りて途中宝永火山横を抜けるルートで、途中大砂走りと呼ばれる砂道を豪快に降りて、富士宮口新五合目に戻ってきました。

下りはもちろん登りよりは楽ですが、岩や砂のでこぼこ急坂が延々と続き、気をつけないとすぐコケルことになり、足全体に力を入れながら降りてくるので、最後は足がガクガクしてきました。下山は6時55分に開始して戻ってきたのが10時20分でした。そのあと、ツアーの一環でスーパー銭湯の温泉に寄り、身体の疲れを癒しました。こうして登り7時間半、下り3時間半の富士登山が終了しました。身体はくたくたですが、満足感一杯です。

富士登山には意思やきっかけ、体力、そして運の3つが必要だと言われますが、今年しかないと思い立って決意して行動したこと、そして体力はこれまでの日々の運動等の蓄積がとても役に立ったと思います。最後の運は最高でした。好天と、ガイドさん、メンバーに恵まれ(23名全員が登頂に成功、これは珍しいと)、最初の登山で登頂、ご来光、お鉢巡りを経験できて本当にラッキーでした。日本最高のパワースポットの富士山で、大きなパワーをもらうことが出来たと感じています。