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anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

読書:採用基準

3月も後半に入り、日がどんどん長くなってきました。毎朝犬の散歩があるゆえ、特に日の出の時間には敏感になります。冬至の時期は日の出は7時前後で、平日は出勤を考えるとどう頑張っても30分程度の散歩コースでしたが、至近では日の出が5時35分にまで早まり、1時間コースが可能になってきています。

さて、また読書ネタです。2012年に発売されてベストセラーとなった下記ビジネス書を読みました。

採用基準

採用基準

 

マッキンゼー人事マネジャーの著者が、これからの日本社会全体に必要な人材の採用基準(資質)として一番重要だと問うているは、リーダーシップです。日本の社会に、企業に、個人に一番足りていないのはリーダーシップであり、日本におけるリーダーシップのキャパシティー総量が欧米、さらには中国、韓国、インドに比べても圧倒的に少ないことの認識不足も含めて、大問題であると指摘しています。企業の組織人や個人として、大変示唆に富む内容でした。

個人的に強く共感を抱いたのは、問題解決スキル(Problem Solving Skills)と問題解決リーダーシップ(Problem Solving Leadership)を分けていて、前者はMECEロジカルシンキング、仮説思考、フレームワークなどの思考テクニックを使って、問題を整理・分析し、解を見つけるための技術、一方後者は、解くべき課題(イシュー)の定義から、分析の設計、関連する組織や人とのコミュニケーションを含む一連の問題解決プロセスにおいて、リーダーシップを発揮することだという考え方です。

この問題解決リーダーシップとは、私が日頃から思っている「突破力」(下記)とほぼ同じ概念であり、まさにこの力が物事を動かすことに必要だと共感した次第です。

  1. 自分にとっての旬のイシューを見極める(イシューからはじめよ)
  2. 当事者意識を持つ(イシューに対する志、想い)
  3. 理屈、ロジックで武装する(会社・社会に良きこと、フレームワーク
  4. 権謀術数尽くして内外調整力を発揮する(フットワーク、スィートスポット)
  5. 行動して実験して、また行動する(走りながら考える)
  6. 拘る(神は細部に宿る)

さらに、リーダーシップを考える時、常にセットで考える必要があるのが「成果主義」であり、成果主義とは「努力でもプロセスでもなく、結果を問う」という考え方であり、成果主義を原則とする環境でなければ、リーダーシップは必要とされないと指摘しています。

これは、カルロス・ゴーンさんのリーダーシップ論の最初に出てくる 

私が考えるリーダーの条件とは何か。1つは、結果を出せる人だ。トップはどんなに厳しい状況でも常に結果を出さなくてはならない。また、経営、組織の問題点をはっきりさせ、時には周囲が「右」と思っているところを「左」と言う必要がある。

にまさに符合するものです。そして日本社会においては、本来成果目標を問うべき状況であるにもかかわらず、その目標が明確にされないために、みんなが”和”を優先し、誰もリーダーシップを発揮しないことがよく起こることを問題視しています。

さらに、日本において、「リーダーは組織に一人いればよい」という認識がいかに問題解決の効率・能率を下げているかも厳しく指摘しています。

そしてリーダーがなすべき4つのタスクとして、以下を挙げています。

  1. 目標を掲げる:チームが目指すべき成果目標(ゴール)をわかりやすい言葉で定義し、メンバー全員に理解できる形にしたうえで見せる(共有する)こと
  2. 先頭を走る:一番前で最初に方向を決め、結果がうまくいかない場合も含めて、そのリスクや責任を引き受ける覚悟を持つこと
  3. 決める:検討する人でも考える人でも分析する人でもなく、常に不十分な情報しか存在しない中で、未来に向けて決断すること
  4. 伝える:何度も繰り返して粘り強く同じことを語り続けてチームを動かすこと

そのためのマッキンゼーで行われているリーダーシップの基本動作として、

  1. バリューを出す:常に成果=付加価値を意識して最大化させる
  2. ポジションをとる:立ち位置をはっきりさせ、自分の意見を明確に述べる
  3. 自分の仕事のリーダーは自分:自分の仕事に関しては自分がリーダーであり、経営幹部・上司を含めた関係者をどう使って成果を最大化するのか、それを考えるのがあなたの仕事
  4. ホワイトボードの前に立つ:議論のリーダーシップをとる

の4つを紹介しています。

最後に個人としてリーダーシップを身につけるメリットとして、

自分の仕事やライフスタイル、生き方のポリシーを、既存の組織や団体の器に合わせるのではなく、自分自身が実現したいと考える世界をそのままストレートに追求できるようになる

という自分の世界観を実現できるという考え方には、私自身の今後のキャリアを考える上でサポートをいただけました。

自分自身の世界観を追求しつつ、会社においていかにリーダーシップを持つチームを作って成果を出していくかについて、多くのヒントをいただきました。