anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

『国の競争優位』を読了しました

先週は木曜日から4連休となりました。どこにも出掛けず家にいて、しかもやっていることは毎日同じ。朝夕に犬の散歩、さらに最近犬が山道を嫌がる傾向にあるので犬の散歩後に自分一人での山道散策、日中は大学院修士論文のための先行研究読みやまとめ、夜は家で食事しながらビール一杯、角ハイボール3-4杯、それで10時前には就寝。完全に仕事から離れてリラックスできました。

そんななかで、修論のカギとなると思われる経営学大家の大著作を、この期間で何とか読了しました。4月後半から読み始めたので、読了するのに4ヵ月近くかかりました。

国の競争優位〈上〉

国の競争優位〈上〉

 

 

国の競争優位〈下〉

国の競争優位〈下〉

 

 上下合わせて総ページ数1,150ページ、金額にして13,632円。こんな大層な本を読んだのは生まれて初めてでした。

この本は1990年に原版が出版されたので、今から四半世紀前の著作ですが、シンガポールや韓国の隆盛を示唆していたり、衰退の兆候ありと診断されたドイツやイギリスも、当時想定されていたドイツ統一やイギリスでのサッチャー政権により状況は一変するかもと予測し、その後の歴史を知るものとしては唸らざるを得ません。さらに日本を戦後の経済発展のサクセスストーリーの代表例として絶賛しつつも、今後の行く末については予断を許さない記述をしていて、まさに今の日本経済の退潮を予見しています。恐るべし、マイケル・ポーターといったところでしょうか。

この切れ味鋭い経営学の古典とも言える大著を、線を引きつつ、レジュメにまとめつつ(21ページになりました)、私の展開したい国や地域の実情に当てはめて考察しつつ、何とか読み終えたことは、達成感をもたらしました。しかしながらこの巨匠の考察をどう自分のテーマに引き寄せてまとめていくか、まだまだ山は高いですねぇ。