anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

講演会:グローバル教育フォーラム

会社から歩いて5分ほどのホールで、標記講演会があったので行ってきました。経済人、学者、4つの大学関係者が集まり、「企業におけるグローバル人材育成の視点を踏まえ、大学におけるグローバル教育のあり方や課題、展望を議論していく」、というのがお題でした。

基調講演1が、アフラック創業者で政府の教育再生実行会議委員の大竹美喜氏。これを(すいません)うとうとしながら聞き流して、次の基調講演2が、元一橋大学教授、現ハーバード大学経営大学院教授の竹内弘高先生による「ハーバードにおけるグローバル人材育成」。これが私のお目当てで、これを聞いて帰ってきました。

竹内先生の講演を聞くのはこれが3回目だと思いますが、いつ聞いても論旨明快、ユーモア溢れた話術に、すっかり引き込まれます。今回は、ハーバード大学のおける最近の5つの教育内容の紹介でした。

  1. ケースメソッド。ハーバードの十八番。昨年のケースではユニクロはじめ5つの日本企業が取り上げられた。やるじゃない日本企業もと。
  2. MOOC = Massive Online Open Course。スタンフォード、MITに続くハーバードの大規模オンライン講座で1〜2年以内に開始予定。竹内先生と戦略の大家マイケルポーター教授の「Microeconomics of Competitiveness」という人気授業も数千ドル出せば世界中どこででも聴講できるとか。
  3. Innovation Laboという全学参加のフリースペース設置による多様な学生の交流の促進。
  4. 世界各国フィールドスタディ。世界の10近くの国に生徒を各30人程度派遣し、現地でフィールドスタディを行う。日本の場合、学生は企業を訪問したり、東日本大震災の被災地でボランティアを行う。日本が全世界でダントツの一番人気国だとか。
  5. ハーバードの大学生が日本に来て日本の高校生に教える1週間コース。企画者は日本人のハーバード大学学部3年生。入学したら日本人は当時一人だけ。これはおかしいと思って企画。以後、この企画参加高校生からはハーバード含む米国有名大学に毎年数名の入学者が出ていると。

メッセージは要するに、かのハーバード大学ですら、こういった多種多彩なグローバル教育に熱心に取り組んでおり、日本の大学も危機感を持って頑張って欲しいということでした。

大学とは違いますが、企業もいろいろな視点で人材育成を図っていく必要があり、圧倒されたお話でありました。竹内先生、相変わらずパワフルでございました。