anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

日本の運動会の素晴らしさ

昨日は小学校の運動会に行ってきました。小学校の運動会といえば、自分自身が40数年前に参加したはずの6年は別にして、子供2人での12年のうち参加できなかった数年は除いても、少なくとも10回程度は経験しており、慣れているものでした。しかし今回よくよく観察してみると、興味深い発見がいくつもありました。

まずそのプログラムの多さと多彩さ。開会式、閉会式を除いて9時10分開始、14時40分終了、1時間昼休みという実質4時間30分の間に、競技や演技が21種目、平均12分強に一プログラムを詰め込んでいます。その内容も学年別の競技(徒競走、騎馬戦等)や演技(ソーラン節等の歌や踊り)、全学年の競技・演技(リレー、全員での歌や踊り)、幼稚園児やPTAも参加するものなど多種多彩で、よくもこれだけ豊富なプログラムを、各学年、潜在的一年生、保護者に渡ってバランス良く配置し、かつ要領良く次から次へと実施できるものだと感心させられます。

要領良く且つ迅速な運営という意味で、徒競走における順位判定、記録という一連の流れ作業(先生が順位判定、それに基づいて生徒が順位別位置に誘導、それをテキパキと記録していく)は、確かに昔からそうだったなと思いつつ、あらためてその正確な作業振りに感嘆しました。

また全学年を赤と白の2チームに分けての対抗戦ということで、応援合戦、騎馬戦や後半お決まりのリレーなどは本当に盛り上がります。得点が適宜更新されてボードに貼り出されるのも対抗意識を加速させます。

保護者の熱の入った応援振りは加熱の一途のようで、朝早くからの場所取りは当然のようです(私は参加していませんが)。学校側も保護者へのサービスからか、わざわざ配置図なるものを事前に用意してくれ、徒競走で自分の子供の走る順番やコース位置、そして団体プログラム(騎馬戦やソーラン節)で子供のクラスの場所を教えてくれ、子供のベストショットを支援してくれるようになりました。

ただし、お父さんが子供の姿を求めて熱心にビデオ撮影ばかりしていると、その場の臨場感、熱気、一体感が掴めず、個人的にはどうかと思います(私は極力限定して撮影)。しかもせっせと溜まったビデオを見る時間は限られ、結局撮っただけというケースも多いと聞きます。

いずれにせよ、緻密な計画、綿密な段取りや調整力、確実的確な運営力、参加者と見学者が一体となれるドラマ性など、日本の運動会は見事なものだと感じました。そしてそれが根本的には日本と日本人の強みに根ざしていることだとも思いました。こんな公立学校の運動会を、全国津々浦々ほぼ均一に実施できている国が他にあるでしょうか。

数日前に見たテレビ報道で、政府と反政府勢力が抗争を続けて戦闘が収束しないシリアにおいて、学校教育が困難になっており、攻撃を避けて目立たないような場所で、ボランティアが小規模でひっそりと教えているというものがありました。燦々と輝く太陽の下で、地域住民も含めて盛大に運動会を実施できる日本という平和な国の素晴らしさにも、あらためて想いを寄せたものでした。