anezakimanの部長日記

メーカー部長、中小企業診断士、通訳案内士(英語)、放送大学大学院修士全科生の日々奮闘記

突破力

今年の私のキーワードであり、部内講演会でも力説したコンセプトに、「突破力」があります。

現在、日本中に評論家が溢れています。社会にも、メディアにも、会社にも、隣近所にも。ただ単に人のやることを論評、批判したり、あるいはコンセプトや企画、計画を作っても、それをやり切ることが出来なかったり、それでもやむを得ないと思ったり。とにかく、何かこれまでと違うこと、新しいことをやることが、相当困難になっています。まるで目の前に大きな壁が立ちふさがっている感じです。

その壁をどう突破するか。壁をよじ上って乗り越えるか、錐やハンマーで穴を空けて壊して通るか、みんなで壁を押して倒すか。そのことに十分な戦略、戦術、そしてエネルギーを要する社会になっています。そんなことを思いながら、「突破力」に必要なプロセス、ポイントを以下6点にまとめてみました。

  1. 自分にとっての旬のイシューを見極める(イシューからはじめよ)
  2. 当事者意識を持つ(イシューに対する志、想い)
  3. 理屈、ロジックで武装する(会社・社会に良きこと、フレームワーク
  4. 権謀術数尽くして内外調整力を発揮する(フットワーク、スィートスポット)
  5. 行動して実験して、また行動する(走りながら考える)
  6. 拘る(神は細部に宿る)
1、2は、まず何に取り組むのか。これは「イシューからはじめよ」(安宅和人著)が大変役立ちます。
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

決着のついていない問題、根本に係わり白黒がはっきりしていない問題、そして解決できる問題(世の中には解決できない問題もいっぱい!)を注意深く探して取り組む。スティーブ・ジョブズ流に言うと「世界を衝撃を与える仕事」ということになりますか。
 
3は、意義があり、使命感を与えるようなメッセージ、コンセプトを、各種ビジネスツールを駆使して分かりやすく創り出すこと、4は、これがないと実際の人間集団のなかで物事は動かず、そして実行面で一番だいじなのは5だと思っています。とにかくやってみること。「やってみなはれ」(佐治敬三)、「一勝九敗」(柳井正)、「走ってから考える」(本田宗一郎)と、先人の皆様も語っておられます。ちょっと驚いた発見は、弊社創業の一人の方も、創業時の大投資で相当苦労していた際に残したコメントです。「神経に病んでくよくよしていたら、一歩も進めない。三日先の見通しは神ならぬ身の知るよしがない。機に臨めばまた新たな考えも出てくるものだ」。この健全な楽観主義!。「楽観主義は意思に属し、悲観主義は気分に属す」なんて言葉も思い浮かびますね。
 
最後の6の拘り。細部への拘りがブレークスルーにつながったりします。これらすべてを称して「突破力」と考えます。今年の私のイシューは、メインが「海外展開」、「流通改革」、「人材育成」の3つ。その他のサブイシューをいくつか検討中です。困難も多いですが、「突破力」を最大限駆使して頑張ります。そしてもちろん、こういった困難なイシューは自分だけでは解決できません。部の皆さんや、社内外関係パートナーの皆さんと、力を合わせて、ベクトルを合わせて、取り組んでいきたいと思います。